見切り発車

子供のころから繰り返し見る夢がある。あなたは泣くことしか出来ない子供で、周りで数人の大人の声がする。
「なぜかばうのだ」「この子はまだ子供だ!」「関係ない。災いの種になる可能性があるのならどのようなものでも」「あのかたならけしてそのような考えはしなかったはずだ。この娘の光を奪うのはゆるされることではない」「そんな戯言我らの大義の前では無意味」
あなたの涙で曇った中で男の手が振り上げられ・・・、バキッ! 鈍い音と振り下ろされた。
「おぬしなにを!」「これが私の覚悟です。もしお気に召さないならもう片方も・・・」
振り上げた男の手を、別の男が取り押さえる。
「気の迷いではなさそうだな。よかろう。皆の者いくぞ」

なんだこのハンドアウト