キャラ設定1

その組織は"BEAST"と呼ばれていた。
いつ生まれたか知る物もおらず、歴史の闇に隠れていたもの。
世界のあらゆる場所に存在し、生き続けるもの。
隣人が、家族が、もしかした本人が一員かもしれない。
巨大で極小で形なく強固に存在するもの。
それが”BEAST” 獣の名を持つもの達。


BEASTが表に出始めるのは世界を巻き込んだ大戦からだ。
それは台頭して来た他の組織に対抗するためであるとか、戦争によって同士討ちを避けるためであるとか、獣の本能が押さえられなくなったためである等の諸説が唱えられているが正確な所は不明である。
だが、ここのおいて組織は始めて”組織”として動き始めた。
直接活動部隊である”ソード”、研究部署である”ランス”、諜報部隊である”ウィップ”、破壊工作部隊である”アックス”・・・。組織は細分化されさらに世界に浸透していった。
だがそれは繁栄とはほどとおい滅びへの道であった。


研究部隊である”ランス”。様々な専門家たちが集められ肥大化。目的なき思索の始まり。
それは戦争が終わり平和となった日本でも進められた。


時は1960年代以降半 ”ビーストランス”日本支部通称”獣の槍”


「で、沙虚院クン、本部から新しい資材が届いたんだって?」
「はい、今朝方」
「ん、んん、このbuffaloってのはなにかね?」
「ああ、バッファローですね。野生の牛のことですよ」
「牛? あんまり強そうじゃないねえ」
「いやそんなことないですよ、力は強いですし、丈夫ですし」
「ふーん、そうか。ま、サンプルA-5はこいつできまりだな」
「ところで検体の確保はできたのすか」
「ああ、いい遺伝子を入手したよ。今度はすごいぞ、世界最強の男だ」
「最強? だれですか」
「彼だよ」
「大相撲じゃないですか・・・。ってまさか!」
「そう、横綱大鵬*1だよ。回収には苦労したがね」
「すごい・・・」
「昔のワシに似ていい男だからの〜」
「・・・。A-5は期待できそうですね」


「それでは牛男の合成を始める」
「博士、牛男はちょっと・・・」
「ん、A-5はちっとさみしいと思ったんだがのお・・・」
「せめてバッファロー男とか・・・」
「んならば大鵬バッファローではどうだ!」


この3年後、組織は致命的な打撃を受け解散。
A-5の行方はようとしてしれなかった。